夢で自分が語った怖い話

夢で車で移動中、みんなで怖い話をしようと、順番に話をした。

ネタを持っていない自分は、夢の中での前日に家族に話した怖い話の反応が良かったのでそれを話そうとした。

 

岩手に用があった友人が、バイクで向かう途中群馬で事故にあった。不幸なことに彼は左足をなくしてしまった。

 

退院後、どうしても現場に行きたいということで、私の車に乗せ、彼を連れて行った。彼の落ち込んだ姿が不憫で私はうまく話せなかった。

 

現場に着くと、彼はボロボロと涙を流して泣き出した。会話もできず大泣きをした。そんな彼の姿は見たことがなかった。

今日はもう帰ろう、と諭しその日は帰った。

 

後日また彼から連絡があり、また現場に連れて行っと欲しいと頼まれた。私は「無理に行くことない」と諭しました。私自身も彼とあの場所に行くのはなんとなく嫌でしたし、行ってはいけないと強く感じていたが、彼に頼み込まれ連れて行くことにした。

 

彼の家に着いた私は驚いた。驚いたという表現では表せない感情。彼の足があった。彼は「再生した」と喜んでいたが、そんなはずはない。義足などをつけているのかと思ったが彼はしきりに「再生した」と喜んでいたし、動きにも違和感がなかった。

 

不気味だったので、足の話には触れず、車で群馬へ向かった。

 

現場に着くと彼はまた大泣きし「ごめん、ごめん」と謝り始めた。何を謝っているのかわからなかったが「もういいから」となだめていた時、私の携帯が鳴った。

 

登録のない番号だったため、しばらく放っておいたが何度もかかってきたため、出ると、その友人の実家からで、彼が亡くなったとの連絡だった。発信履歴を見て、最近連絡を取った人に知らせていると言った。

 

何を言っているのかわからなかった。その彼は目の前にいる。しかし足が再生しひたすら謝っている目の前の彼が本物だという確証は持てなかった。

 

何も話せないまま急いで車を出し彼の家に向かった。彼は謝り続けており、私は行きた心地がしなかった。

 

10分か20分ほど走らせた時、彼が視界から外れた時、彼の姿は忽然と消えた。